゜・:*月鏡華*:・゜
こぼれる想いは、風に乗せた。いつかあなたに届きますように・・・―
scene 26
パソコンのキーを打つ音が響く。
定時を過ぎた静かな室内で、まだ数人が画面と向き合っていた。

「お疲れ様。」
不意に声をかけられて。
顔を上げれば、優しく笑う先輩と目が合った。
コロン、と右手のそばにいちご味の飴玉。

「ありがとうございます」

袋を開けて口に入れる。

「何ですか?」

視線感じて再び見上げれば、
そっと微笑む瞳とぶつかった。

「遅くまで頑張るね」
えらいなぁ、と呟く。

言えない。あなたに早く、追いつきたいからです。なんて。

「やらないとできないだけですよ。要領悪くって」

「そんなことないよ。いつも一生懸命だなって思ってた」

じゃ、俺も頑張るかな。

その言葉だけ残して、先輩も自分のデスクに戻る。

舌先で転がるいちごの味。
カリッ、と奥歯で飴を砕いた。
じんわりと、その甘さが広がって。

-END-
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scene -St.Valentine's Day-
今日は聖・バレンタインデー。
女の子が想いを告げる日。

それでもあたしは、
『好きです』なんて。
言えないよ。


『何?バレンタインなのに家に居んの?笑』

PCをつけて、いつも通りサイトめぐりしてるとき。
飛ばされてきたチャットを見てほんの少しだけ鼓動が早くなる。
1つ年下の男の子。
あたしの、好きな人。

『うるさいなぁw』

キーボードを軽くたたく。
こう見えてブラインドタッチは得意だ。

『バレンタインは家に居ちゃいけないの?w』

『早く彼氏の1人でも作れよww』

返信を見て。
指が、止まった。

震える指を1回、きゅっと握る。
傷付くな。
この関係を、壊したくないから。

『そっちだって1人でs| 』

キーをたたく指が止まる。

1人だって聞いたことあった?
否、ない。
もしもこれから出掛けるんだとしたら?

答えを聞きたくなくて。
自然と指がDelに伸びる。

それでも結局。
なんて打てばいいかわからなくて、続きを打ってEnterを押す。
・・・意気地無し。

『ははっ 確かにw』

戻ってきた言葉にほっと息をつく。

もう、こんな恋、やめたい。
あたしだって1年前までは好きな人のためにチョコを作って。
誰かの隣で笑ってたはずなのに。

あの頃は知らなかった。
世界がこんなに寒いなんて。


『おーい、どうかした?』

返信が途絶えたあたしに重ねてチャットが飛んでくる。

『ごめん、何でもない。もう落ちるね』

こんな気分のまま君と話したくないから。
もっと可愛く居れる時に話したい。

PCの電源を切って。
ボスッっとベッドに倒れこんだ。



会ったこともないのに。
どうしてこんなに。


凍える体、抱きしめて。



いつの間に。
あたしは貴方に恋していたの・・?

                    Fin.
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scene 25
「『気持ち』は一瞬のものだから。」


なんとなく開いた本のページの。
目に入った言葉に、気づかされた。


孤独の中にいた君。
そんな君の、傍にいたかった。
分かってほしかった。
孤独の闇は、君が創り出した世界だってこと。
ホントは、目を開けるだけで光は見つけられるってこと。

けれど。
あたしの手は届かないこと、知ってしまった。
どんなにあたしが手を伸ばしても、君はその手を取ってはくれないから。

傍にいてほしかった。
寂しさを感じてたのは、あたしの方。


本を閉じる。
今も君は1人なの・・?

そうあってほしくない、けれど。
そうあってほしいような、複雑な感情。

文章にいとも容易く動かされた心。
まだ、君を想って胸が痛むなんて・・。
けれどこの痛みの先に『愛』がないことなんて、
あたしが1番知ってた・・。



(変わってしまったのは)
(君か、あたしか・・)
scene -七夕-
見上げた空から
こぼれる雫。

(『年に1度の逢瀬すら叶わない・・』)

(涙する彼女を)
(彼はまだ、想っているのか。)

なんて、考えてしまうのは。
自分を重ねてしまうからなのか。


必要とされていなくても。
共にありたいと願った気持ちに偽りはなかった。

・・・けれど、今は?
逢いたくない、と願う私がいる。
自分の気持ちも、
貴方の言葉も。
何一つ信じられない不安定な心・・

突き放されるのが怖いのか。
傷つけてしまうのが怖いのか。
別の理由か。
両方か・・


ずっと牽牛だけを想う織姫。
彼女の想いは、報われているのか・・

もしも『愛』が失われていても
彼女は彼を愛し続けられるのか・・

それならどうして
天帝の言いなりになったの・・?
父に背いてでも
失いたくないとは、思わなかったのか。

共に逃げようとは思わなかったのか・・



雨音がやんで。
室内に柔らかい月明かりが差し込む。


雲の切れ間に
そっと流れる・・・・天の川。



「ねぇ。」
私のこの想いは、本物・・?

                    Fin.

(もしも願いが叶うなら・・)




* * *
まとまらなかった。。
書きたいことが分からない。。

一応七夕企画です><。

七夕の伝説

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scene 24
ずっと、
失うのが怖かった。

約束という言葉で縛り付けて。
それなのに「行かないで」なんて口には出せない。

渇いた笑いだけが零れる。

縛ることはできない、なんてわかってた。
貴方は、優しいから。
あたしの隣に『いてくれてるだけ』なんて、わかってたよ。

それでも考えてしまうのは、
優しい思い出とほんの少しの期待のせい。

もしも、
貴方を縛るすべてを断ち切ったら。
一瞬だけでも良い。
貴方は振り返ってくれるの?
その瞳に、
あたしを映してくれますか?


・・・わかってる。
そんなことはありえない。
去るものは追わない人・・

だからあたしも。
無様にすがるなんて・・出来ないよ。


ホントはね。
もしもあたしが貴方から離れたら
追いかけてきてくれるって・・信じたかった。


・・・苦しいよ。
それすらも出来ないなんて。


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